雪と断罪とそして、紅
ふと、パパは同級生とその両親の方を再び見た。
「……あんたらの娘は俺の娘達に嫉妬したんだな?うちの娘達が天使のように可愛いから」
「違う!あの子達は天使なんかじゃない!綺麗な顔した悪魔だよ!」
……馬鹿だなぁ、パパの前でそんなこと言ったら困るのはそっちなのに。
私達は笑いを堪えるのに必死だった。
「……話にならない。どうやら、此処で話すことはもう無いようだ」
「アッヘンヴェルさん?」
「次会うのは法廷で。貴方がたを名誉毀損で訴えさせて頂く」
同級生とその両親はもう憐れでしかない。
パパと裁判で争って勝てるはずがない。
……もう同級生とその両親はこの街にはいられなくなる。
ねぇ、パパ。
その子の言ってることは全部正しいんだよ?
私達は虐めをしていた。
パパ達からしたら天使だけど、私達本当は天使の皮を被った悪魔だよ?
だって……。
人が絶望している姿を見るのが楽しいんだもん……。