雪と断罪とそして、紅
轟々と音を立てて燃える家を庭から見る。
「綺麗な炎だね!パパ達、熱くないのかな?」
「「死んじゃってるもん。分からないよ」」
アンジェリアの言葉に、私とアンジェラが答える。
そう、パパとママは私達が殺した。
熱いなんて分かるわけがない。
それより──。
「「「貴方、誰?」」」
私達は声を揃え、同時に隣に立つ男の人を見上げた。
その人は私達よりも断然年上だけど若くて、パーカーのフードを目深く被っていた。
「僕?僕は切碕。君達は?」
その男の人は私達に視線を合わせるようにしゃがむと笑った。
その男の人はとても綺麗な人で、とても綺麗な紅い両目をしていた。
炎みたいに真っ赤な目だった。
「アンジェラ!」
「アンジェリア!」
「アンジェロ!」
私達は一人一人手を上げて自己紹介する。