雪と断罪とそして、紅


そんな私達の行動が面白かったのか、切碕って男の人はクスクスと笑った。





「可愛い天使達だね。でも、その天使達はパパとママを殺したんだよね?」






その言葉に私達は固まった。





パパとママを殺したのが私達だってこの人は知ってる。





いけないことをしたって知ってる……。



「あぁ、ごめんね。君達を責めてる訳じゃないんだ」





切碕って男の人は私達の反応に苦笑いを浮かべ、私達の頭を撫でてくれる。





「僕はただ聞きたいんだ。……パパとママを殺してみてどうだった?」





どうして、この人はそんなことを聞くの?






パパとママを殺してどう思うかなんて──。





「「「楽しかった!」」」





ただ、その一言だった。





人を殺すことがどれだけいけないことなのか私達にも分かっているつもりだった。




でも、私達は他人の痛みが分からない。





だから、本音を言えば、本当は人を殺すことがどれだけいけないことなのか分からない。





声を揃えて答えた私達の言葉に、切碕って男の人は優しそうな笑顔を浮かべた。






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