雪と断罪とそして、紅
「君達は可愛い天使だ。僕と一緒に来ないかい?」
この人が言う天使はパパ達が言っていた天使とはニュアンスが違う気がする。
説明はしづらいけど、この人と行けばもっと楽しいことが出来る──そんな風に直感的に思った。
「「「行くー!」」」
「じゃあ、行こうか」
私達は歩き出したその人について行った。
後ろからは家が燃えて、崩れ落ちる音がした。
パパ、ママ。
私達を生んでくれてありがとう。
私達を守ってくれてありがとう。
私達を愛してくれてありがとう。
でもね、パパとママが愛情は私達には重すぎたんだ……。
だから、殺しちゃったんだよ。
ねぇ、切碕?
これからもっと楽しいことが出来るんだよね?
私達、凄く楽しみだよ──。