雪と断罪とそして、紅
神という名の鬼
目の前に立つ赤い目をした青年。
誰よりも秀麗で、残酷で、他人を畏怖させる。
私はそんな彼の復活を待っていた。
20年という長い月日の中、彼がこの世に戻ってくるその瞬間を。
彼が復活するために何人……何十人もの人を殺し、仲間までも殺した。
それなのに、何故……。
何故、私は彼に殺された?
私は全てを彼に捧げ、全てが彼の為と行ってきた。
神と崇め讃える彼。
あの時から私の全ては貴方様だった。
切碕様……。