雪と断罪とそして、紅
家族の中で一番姉は僕の趣味を理解してくれている唯一の人だ。
他の姉や母さんは父さんと同じように僕の趣味を馬鹿にしているけど、姉さんは違う。
こうやって、僕に似合いそうなものを買ってきてくれる。
「ありがとー、姉さん!」
僕は興奮して姉さんに抱き着いた。
僕にはない女の子らしい柔らかさの持つ姉さんが僕は大好きだった。
「良いのよ。私は貴方が可愛くて仕方ないんだから」
僕を可愛いと言ってくれる誰よりも可愛くて、綺麗な姉さんが大好きだった。
皆が拒んでも、姉さんだけが認めてくれている。
それだけでも僕は嬉しかった。
でも、ある日。
姉さんは突然家を勘当され、家から出ていってしまった。