「其の花の、真白に咲く」〜麗しの執事と令嬢の秘恋〜
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どんなに彼の態度が冷たくなろうと、実際に子供が生まれたら違うものにもなるだろうと思っていた……。
けれど、臨月が過ぎて、生まれた子を前にして、
彼は、
「そんな子供の顔など、見たくもない」
と、突き放した。
「……キース、信じて……」
懇願する私に、
「……何度、同じ言葉をくり返させる。……信じられるわけがないだろう」
冷めた口調で話して、
「……その子供の顔も、そしておまえの顔も、二度と見たくはない」
生まれた子を抱くこともなく、背を向けると、
「……離縁だ」
と、一言告げた。