幼馴染の 愛でられ姫
婚約発表

藤堂秘書の一件から 数時間が過ぎ
定時の時間を迎えた


社員は 早々に仕事を切り上げ会場へと向かい
社長の到着を 待っていた。


美桜は 新人と いう事で 独りで 会場に到着後
会場で 同じ 社長の到着を 待っていた

『おい、聞いたか? 今年の新人に 秘書が
いるだろう? 小さい わりに 出るてこ出て
しかも 可愛いって噂だぜ? 』


『は? まじかよ。 じゃあ、お前 探して
声掛けろよ。 同期だろ?』

美桜は、会話が丸聞こえで 恥ずかしくなった。
(嫌だなぁ…… 声掛けないで )


『どこにいる? ──』


バチっと 目が合い
『君、もしかして秘書の……』


(見つかった!泣)
『真壁です……』

『あっ 俺は同期の ──』
言いかけた時に辺りがザワザワと
ざわめき出したので 入口に目を向けると
丁度 伊織が 到着した所だったようだ

(たっ 助かった )


チッ

(?? 今舌打ちされた?)

男は 腕を掴んで 美桜を 静かな場所に
移動しようとする

『えっ? ちょっ ちょっと待って!』

パシっ

凄い音がしたと 思って 音の発端をたどると

( 伊織……。顔怖いよ )
思わず 苦笑いの美桜

『どこに 行くつもり???』
冷たく言い放つ……


『社長! お疲れ様です!』
姿勢を正して お辞儀をする男……


『言っとくけど、美桜に 触って いいのは
俺だけだ! 覚えておけよ?』
男の耳の側で 低く嘆く伊織


『ひぃぃい』
男は 声にならない声を上げ、口をパクパクさせていた



『美桜、こっち!』
腕を引かれて 壇上に上がる


『えー。今日は 新入社員 の 為の歓迎会です
ですが、この場を お借りして 重大発表致します。私事で恐縮ですが 聞いて下さい!』

会場は 静まりかえっている

『私は こちらにいる 真壁 美桜さんと婚約致しました事を御報告致します!』



わぁぁぁあと 会場がどよめく

『おめでとうございます!』

拍手喝采 祝福モード。
中には 悔しがる人も居たりして
会場内は 大混乱だった。





でも、全ては 私の為にしてくれた事。

何も 持たない私でも

こんなに 必死になって守って

愛してくれる人がいる

この人が居れば 他に何もいらない

貴方は私の大事な婚約者で幼馴染。

伊織? 今 凄く幸せです 貴方に巡り会えて

良かった。 私も 貴方を心から愛しています。


END




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