理想人間製造機
よく見るとその赤い物体は……

「人間の……肉……?」

腕が転がっていた。

人間の肉、つまり人肉だったのだ。

そう思った瞬間口に酸っぱい味が広がってきた。

「うっ……」

気持ち悪くなり後ずさりすると

カタッと後ろの方で音を出してしまったのだ。

グチャグチャと生々しい音が止み

タンタンタンとこちらへ歩いてくる音が聞こえてきてどんどん大きくなる。

そして赤く光った目が私をしっかりと捉えた。

「ツギハオマエダ」

そう言ったのだ。
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