今日もたっくんに溺愛されちゃっています。
ヤキモチ
春。
桜が舞う季節。
まだパリパリの制服を身に纏った初々しい雰囲気の新入生を見ると、一年前の私もこうだったのかなぁなんて考える。
そう、春は出逢いと別れの季節。
新入生達との出逢いと…
「た、拓海く~ん…とっても言いにくいけど拓海くんはクラス違うからね?ほら、自分のクラス行かないと」
「朱里と離れるなんてやだ。このクラスの男子全員朱里のこと好きになっちゃう」
…彼氏との、別れ。(クラスが分かれただけ)
「拓海諦めろ。佐伯は俺とユメで見張っといてやるから」
「なんで俺だけクラス違うの?中三の時と同じじゃん」
たっくんはすごく心配症だ。
クラスの男子全員が私を好きになるなんて、そんな有り得ないことを本気で心配しちゃう程。
今だってもう授業が始まりそうだっていうのにいつまでも私のそばを離れない。