今日もたっくんに溺愛されちゃっています。




そのまま迎えた放課後。



「朱里、一緒に帰…」

「ご、ごめんね!今日は用事がっ!」



あれ?距離を取るって…

バビューンと逃げてしまったけど、今のはちょっとあからさまだったかな?


でも私はたっくんみたいに異性に慣れてないし、からかわれてるだけなのに幼馴染み相手にドキドキするのもおかしいし。

これでいいよね。




「あーあ、これからどうしようかな」



用事があると言ってしまった手前、すぐ帰るわけにも行かなくて寄り道することにした。

とりあえず門限まで時間を潰そうと本屋さんに入る。

いつも行く近所の小さな本屋さんではなく、少し遠くの大きな本屋さんまで足を延ばしてみた。

さすがは大型書店だけあって広い店内と、充実した商品ラインナップ。これなら時間が潰せそうだ。


どれだけ品揃えが豊富だとしても私は難しい本なんて読まないし買わないから関係ないのだけど。

私が読むのは専らファッション雑誌か漫画ばかり。

でも、せっかく遠くまで来たのだから何か買って帰ろうと、漫画コーナーをウロウロしてみる。

すると、ある漫画が目にとまり陳列されている棚の前でピタリと足を止めた。




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