今日もたっくんに溺愛されちゃっています。
「諒ちゃん…そういうのやめてよ。正直ウザイ。ただの幼馴染みがでしゃばってこないで」
諒介さんに投げつけられた小春ちゃんの言葉に胸が痛んだ。
やっぱり幼馴染みはでしゃばったらいけないんだ。
朱里が誰と何してたって俺にどうこう言う権利なんてないんだって、そう思った。
だけど…諒介さんは引き下がることはしなかった。
「俺は小春が芹沢と付き合ってることに怒ってるんじゃない。ただ…付き合うならちゃんと小春を好きになってくれる奴じゃないと許さない」
「関係ないじゃん。私がこれでいいって言ったんだよ」
「こいつじゃダメだ。こいつは一生小春を好きになんてならない」
「放っといてよ!だから諒ちゃんなんて嫌いなんだよ。いつもいつも私のこと知りたがってしつこく構ってきて…」
やっぱり幼馴染みに告白すると、こうなるんだと思った。
朱里に嫌いなんて言われたら俺…きっと耐えられない。
「好きだから当然だろ?俺は小春の全てを知りたいんだよ。しつこく構うのも…振り向いてほしいからじゃん」
「意味分かんない!自分は散々女遊びしてるくせに…芹沢くん、もう行こ!」
小春ちゃんに腕を引かれ、そのまま諒介さんの横を通り過ぎた。
このとき横目で見た諒介さんの顔を俺は一生忘れないだろう。
切なさと悲しさと悔しさと怒り。
その全てが合わさったような、なんとも言えない顔をしていたから。