今日もたっくんに溺愛されちゃっています。
「えー、本日の拓海様からのご指令。どんな手を使ってでも佐伯 朱里の隣の席を確保せよ!…だそうです」
「さーすが拓海くん、押すねぇ。で?肝心の拓海様は?」
「涼しい顔して飲み物買いに行きやがった。爽やかイケメンのくせに堂々といつも俺に命令しやがって」
「ムフフ、どうするの朱里~?押されまくりじゃーん…って顔赤っ!」
ユメちゃんに指摘され、慌てて両頬に手を当ててみる。
そこは、有り得ないくらいに熱を帯びていて…
明らかに動揺する私を見て二人は不思議な顔を見せた。
「んー?今までもこんなことよくあったけど、なんか反応違くね?」
「朱里どした~?その反応からして、ついに拓海様に恋しちゃったの?」
「マジ!?おい、佐伯どうなんだよ?」
「朱里、白状しろ~」
こ、この二人に隠し通せる自信はないかも。
席を立ち、身を乗り出して追及してくる二人を前にそう思った。