紫陽花とネバーランド
「なるほど、っじゃあ、」

「おねーさんのなまえはー?」

あたしが自称ピーターパンを質問攻めにしていたから退屈になったみたいで、女の子が制服のスカートをくいっと引っ張って質問してきた。

「え、あ、私は、、」

こっちは散々質問攻めにしていたくせに、いざあたしに質問されると困る。

軽々しく名乗って大丈夫なのだろうか。

しばらく言いよどんでいると自称ピーターパンが助け舟をだしてくれた。

「嫌なら、名乗らなくていいよ。でも名前がないと呼ぶときに困るから、ウェンディって呼んでもいいかな?
名前の分からない新入りには先代の名前を貸してあげるんだ。」

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