紫陽花とネバーランド
バカとか言われたの久しぶりだな。 

最近は気を使って話してばっかりだったから。言うことも、言われることもなかった。

「あ、あ、あー、ごめんなさい。気にしないで!」

ちょっと作った声に戻したピムが慌てて仕切り直した。

「私こそごめんね。人の話を聞かずに考えこんじゃうの、私の悪い癖。別にさっきの感じでもいいよ?」

「いい、大丈夫!さっきのは忘れて!じゃあ説明始めるからね?」
 
にっこり。最初に見た笑顔だ。

あくまでこの爽やかお兄さんキャラでいくらしい。初対面だしな、そんなものか。
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