紫陽花とネバーランド
暇だ。朝に時間が余ることは今までなかったし、ここには何もない。

飛び降りた時は手ぶらだったし、

それでも一応スカートのポケットのを探ってみた。

女子力のないあたしのポケットの中には生徒手帳しかない。つまんないの。

ベッドはきれいに直したし顔洗ったりしたいんだけどな。
朝ご飯は普段からガッツリ食べないタイプだから気にしないとして。 

でも顔!顔洗いたい!いつもはこんなに洗顔に飢えてないのに1回そう思うと潔癖症かってぐらいそれしか考えられなくなってきた。
 
どうしよ、ドア、開けてみようか。

ーーコンコン。
控えめなノック。

あたしもつられて控えめに「どうぞ」

やっぱり控えめにドアが開けられて、ピムが入ってきた。
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