紫陽花とネバーランド
それからみんなの洗濯物を集めて、今、川へ向かって歩いてる途中。

どうやって集めるのかと思っていたら上から服が降ってきた。

でもその前に布を敷いてあったから楽に回収できた。

ネバーランド、文明の利器がない代わりに知恵がすごい。

「あのね、ケイトはだれにでもいじわるなの、ピムのゆうことしか聞かないの」

「え、あっそうなんだ、教えてくれてありがとう」

メグからそう教えてもらったときは心底びっくりした。

幼稚園児ってこんなに気を使えるものなの?

自給自足の生活してるからしっかりしてるのかな。
それと、そんな幼稚園児からの言葉で安心してるあたしも不思議。


あの男の子はケイトって名前なんだ。ますます日本人っぽい。

ケイトは漢字でも書ける名前だし、ピムは本名が別にあるみたいだし、

ネバーランドでは日本人はピムとケイトだけだったのかな。

だからピムの言うことしか聞かないとか?


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