紫陽花とネバーランド
「初めまして、ウェンディと呼んでください。
あなたの事はティンクと呼んでもいいですか?」

映画のウェンディは強気なキャラクターだったことを思い出して敬語であいさつした。

馴れ馴れしいかなと思ったけど、にっこり笑って頷いてくれた。

「よろしくね、だって」

ピムにはティンクの言いたいことがわかるらしく通訳してくれる。

そういえばティンクが主役の映画ではガンガン喋ってたけど、それ以外では声を発しないキャラクターだったっけ。

「今日はありがとう。私もピムみたいに飛べるようにしてくれる?」

ティンクは小さくうなずいてから肩に移動してピムの顔を見た。

「そのことなんだけど、ウェンディは妖精の事を信じられる?少しでも疑う気持ちがあるといくら粉を降りかけても飛べないんだ」

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