7人目のバンドマン
「大体いつも俺が一番に着いて、
志郎くん、カスミさん、
30分遅れで隼人くんが来る感じかな。」
長い階段を上り、また最先端の音楽室のようなスタジオの中に入ると、
敬介さんは黒い四角い大きな機材をガチャガチャといじりながら準備を始める。
「あの・・僕は今日何を・・?」
「和也くんが詞を書くって正式に決まったら、
早速本郷くんから曲が送られてきたんだよ。
ようやく“Retry”がこの前完成したけど、
もう1曲今度のライブに間に合わせたいんだって。」
「え・・また新しい曲を作るんですか?」
「そういうこと。和也くんには悪いけど、
今回は時間が無いから曲のアレンジと同時進行で詞も書いてね。」