7人目のバンドマン
「黒い曲・・・。」
「あの人が俺達のアレンジに何か口を出すのは滅多にあることじゃない。
俺が知る限りこれで2回目だ。
今回書いた曲は、本郷先輩にとってそれだけのこだわりがあるらしい。」
「あの・・黒い曲ってどういうことですか?」
「・・・・・・・・。」
志郎さんはドラムスティックを持ち、
もの凄い速さで上下左右のドラムセットを叩く。
「ドラムで例えると・・・こんな感じだ。」
・・・・・・・・・・
・・・・・・・全然分かんない・・・。
口に出しそうになったけど志郎さんが怖すぎるので押し黙った。
「い、意識します。」
早く誰か来てー!
再びスタジオ内には沈黙時々ドラムが流れる。