7人目のバンドマン
「本郷も隼人も、
見かけに騙されちゃダメだよ!
この子のドラム捌きを見たら、
2人とも惚れちゃうんだから!」
カスミは連れてきたキョウコちゃんの肩を大事そうに掴みながら、
ドラムセットの前に彼女を座らせた。
「おい、本郷・・。マジでか?」
隣に立つ相棒に小声で目配せをするが、
当の本人は興味津々と言った表情でキョウコちゃんを見ていた。
「じゃ・・・じゃ、じゃあ“紅”を・・・。」
「ブフッ!」
ペットボトルの水が口から出そうになる。
「キョウコちゃん。
あんまり俺達をからかうなよ。
そんな小っこい体した女の子が“紅”なんか・・・・。」
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