7人目のバンドマン
「あの曲は・・“恋愛”を歌った曲じゃなかったんですね・・。」
「カスミがあの詞を書いてきたのは意外だったよ。良い意味で裏切られた。
でも今思うと、本郷もカスミも俺も、
キョウコという人間に恋してたんだと思う。
“恋してる”ってなんかありきたりな表現だけど・・・。
とにかくキョウコの事がみんな大好きだったんだ。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・ん?
何泣いてるんだよてめぇ!」
「・・・だって・・・。」
「ウハハハハ。バーカ。
俺まで泣けてきたじゃねぇかよ!」