7人目のバンドマン
今回・・書き上げた詞に僕が付けたタイトルは、詞の中には出てきていない単語だった。
全体を見たときに、パッと思い描いた・・・ある言葉をタイトルに決めていた。
「なんてタイトル?」
「・・き・・。」
“ブーブー”
再び立花さんのスマホが鳴る。
「あ、ちょっと待って。
また本郷から来た。
・・・・“『霧』はどうですか?”
だって。」
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「和也?どうしたの?」
「・・・・・・・・・は、はい。
大丈夫です。
『霧』でお願いします。」
「じゃあ私も読ませてもらうね!」
立花さんは一旦胸ポケットにしまっていた紙を取りだした。
第8話 完