7人目のバンドマン
「ねぇ和也。」
「はい。」
「今度は和也の事を聞いてもいい?
ずっと聞きたかったことがあるんだ。」
「なんですか?」
「・・・・。」
「・・・・・・。」
な、なんだろう・・・。
立花さんは少し躊躇するような様子だった。
まさか・・・
“私の事どう思ってる?”
じゃないでしょうね!?
“なんでさっきから何もしてこないの?”
じゃないでしょうね!?
邪念は立花さんの涙と一緒に流し切ったのに、
綺麗な夜空の下、
密室で女性と2人きりという今の状況が、
再び邪念を生み出してしまう。
「な・・なんですか?」