7人目のバンドマン


「東京に行くことになった。」


「と、東京・・・?」


もう1つのパイプ椅子に腰掛けた敬介さんは、

いつものチャラチャラしたノリを消して、真っ直ぐ僕を見る。





「・・メジャーデビューが決まった!!!」


「えーーーーー!!!?!?!?」


思わず椅子から立ち上がり、手を差し伸べてくれた敬介さんとハイタッチを交わす。


「おめでとうございます!
お・・おめでとうございます!」


「ありがとう!

早く君にも報告したかったんだけど、

ちょっとホントにバタバタ過ぎるバタバタだったからね。」


「いつですか!?」


「あ、ごめん。まだCDのリリース日までは決まってなくて、

レーベルと契約したって所まで!

だから活動拠点を東京に移して、
まずはデビュー曲作りだね!」


「凄い・・・。
皆さんの夢が叶うんですね!」


「それが聞いてよ!
うちのリーダーったら・・・。」


< 245 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop