7人目のバンドマン
・・・4日連続・・。
少し変わっている遠藤先生が図書室を出ていくと、僕はいつもの席に座った。
ノートを広げ、今日の授業中に思いついたアイディアをそこに書き込んでいく。
退屈な授業もそこそこに、僕は昔から頭の中で色んな物語を考えるのが好きだった。
ある日学校がテロリストに占拠され、
僕達生徒を人質に取る中、
僕の中に眠る秘められた力が覚醒する・・・
・・なんてベタなヒーローものや、
一人暮らしを始めたアパートの隣の住人が、何だか少しおかしい・・・
・・といったオチも全く思いつかない漠然としたもの。
先生が黒板に書くどんな数式よりも、
みんなが一つになって
一生懸命歌う合唱コンクールよりも、
頭の中で自由に描く物語の方が、
僕にいつも刺激を与えてくれる。