7人目のバンドマン



「また消しゴム借りるかもしれないから隣いいでしょ?」


「・・・・・・・・・ハイ。」


反射的に僕は、自分のノートを隠すように右腕をそれに覆う。



「何?何書いてるの?」


「べべべつに。・・・ヒッ!!」


右隣に座る女の人が僕のノートを見ようと近づいた瞬間、僕は左に後ずさりする。


だけど端に位置するこの席の左は・・・壁。


“ゴンッ”という音と共に軽く頭を打った。



< 37 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop