7人目のバンドマン
ようやく呼吸が落ち着きを取り戻し、
平常心に戻る。
女の人は僕のノートを持ってパラパラとめくっているので、
逆に僕は女の人の前に開かれているノートをチラ見する。
ノートには・・・僕と同じ様に何か文章が色々書いてあった。
「あ、あの・・。」
「なに?」
「お名前は?」
「立花カスミ。カスミでいいよ。」
「む、無理です。」
「君は?」
「仁村・・和也です。」
「和也ね。何年生?」
「1年生です。」
「だよね。
“ついこの間まで中学生でした”
感が強いよ。」
「す、すみません。」
「なんで謝る?」
「す、すみません。」
「アハハハ!面白いな君は。」