7人目のバンドマン
電車の中でノートを広げるわけにはいかなかったから、
スマホを取りだして図書室での続きを再開した。
僕が降りる駅までの約20分間。
帰りの電車内は特に貴重だ。
周りの人達を人間観察しながら、
自分の頭の中へ還元していく。
何やら思い悩んでいそうなスーツを着た男の人も、
ずっとスマホを見ている女の人も、
テレビの話題で盛り上がっている同い年ぐらいの集団も、
僕の小説に登場する人間のモデルになり得る。