不器用な恋愛



「それから

土曜日クエストのグループも

動かなくなって

遊びに誘われることもなくなって

あぁ俺嫌われたわって思った

たまにアルバムだけ追加されるの見て

なんで俺も誘わねぇんだよ

って思うようになった

人間て天邪鬼だよな

誘われてる時はめんどくさい

って思うくせに

誘われなくなったら

なんで誘わねぇんだよときた。

そんでさ

菜乃花が計画して

みんなを誘って遊んでくれてた

ありがたみっていうのを

やっと気付いたよ」

「ごめん。

ごめんなさい。

木下さんだけ仲間外れみたいなことして

傷つけてごめんなさい。

でもね

嫌いになったんじゃないの。

逆でね

好きでね、好きすぎるからね

離れなきゃ迷惑かけると思ったの

私の勝手で傷付けてごめん。」

「泣くなよ。

わかってるからさ。

もうら十分伝わってるからさ。」


そう言って

涙を流す私を

木下さんは抱きしめてくれた


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