二度目のきみ

こんなにも愛おしい

私は好きな人がいた。
写真が大好きで、写真というよりむしろ、私たちが生きてる身の回りのものが好きで、、

そう。私はそんな、何気ないものも素敵だと言って一枚の写真におさめるきみが大好きだった。
彼の名前は、桜田 廉 (サクラダ レン)
彼とは高校一年生の時に出会った。
私は部活に入っていなかったので、一人で駅に向かっていた。
突然雨が降ってきた。私は雨が好きじゃなかった。ジメジメするし、ベタベタするし、なまぐさい臭いがするし、、、、
でもそんな中雨に濡れないように必死になりながらも、写真を撮ってる彼をみつけた。
撮った写真をみて微笑む彼の笑顔に、惹かれてしまったんだ。
私は思わず話しかけた。
「写真、好きなんですね!」
そういうと彼は、はにかんで笑った。
「今日撮った写真。僕は雨が好きじゃないんだけど、、、撮ってみたら綺麗なんだ。自分が嫌いなものも、写真はそんなことそっちのけで綺麗におさめてくる。一瞬が一生になる。」
「なら、写真旅に行こう!!!」
今思えば初対面なのにいきなりで強引だったかもしれない、、けど彼のその言葉、その表情をみたらとっさに口が動いていたのだ。
彼は少し戸惑った顔をみせてから、優しい顔で微笑んだ。
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