the Lie.
第二章
あの夜以来
壁がしゃべらなくなった。

夜ってこんなに静かだったっけ??



僕は兎が気になって
たまに扉を開けてみる。

あの部屋に
いるのかいねぇのか
生きてんのか死んでんのか

影なのか
人間なのか

気になるから
今夜は扉の前で待つことにした。



何度か影が通り過ぎ
そのたびに僕の耳に虫が入ってくる。

吐きそうだ。



早く温かくなんねーかな。

凍てついた鎖は
僕と廊下を繋ぎ合わせて誇らしげだった。

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