笑顔だけが可愛い。
「私は大槻瑞希。さっき咲良ちゃんには言ったんだけど、よろしくね。私たちは高2、小学生の時から?」
「だね」
「よろしくです。付き合いずいぶん長いんですね」
「いわゆる幼なじみってやつ?」
「…腐れ縁?」
「家同士も近いし」
「どこら辺なんですか?」
「瑞希の家が白河書店の真ん前だよね」
「あっ、まじ」(か⁉)
「あーっ!本屋の近くっていいですよね!羨ましいです」
「便利でいいよ」
あっぶな~千晴ありがと!
家の場所が思わぬところで知れたからつい気が抜けてね。
『気をつけてよ!』
『フォローありがと』
『僕がいないとただの不審者だからね?一人は気づいてるっぽいけど』
『そろそろ退散か』
『そうだね』
「神南吹雪。よろしく」
「「(睨まれた、絶対睨まれた!)」」
「もっとやわらかくいこうよ、ね?」
「そうだよ。こんなに美形な子たちに冷たくしたら損するぞ?」
「玲みたいに面食いじゃないから」
『そろそろ脱出!』
『だね』