Dark Light
「実夏(みか)さん。

今日って誰が入ってますか?」





制服に着替えながら、顔だけその人に向けて聞く。






「今日はね~、私と店長と仁那ちゃんだよー!」







人懐っこい笑顔で応えてくれる。





彼女はバイトの先輩で2つ年上の遠堂 実夏さん。






バイト仲間の中で一番良く話す人。






「じゃあ、先行ってるねー!」



「はい。」







パタンと閉まるスタッフルームの扉。




ここのバイトは、もう初めて2年とちょっと。




中学卒業した後、おばさんは本格的に私に関わらなくなったから、私は自分で稼ぐためにここでバイトを始めた。







でもあと少しでそれも終わり。







目標が達成されたら、ここでのバイトは意味のないものになるから。









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