Dark Light
─────────翌日



「いらっしゃいませ、こんばんはー。」






私はバイトに来ていた。






急遽、これなくなった人の代理として呼ばれたのだ。







今日は水曜日。




実は水曜日は定休にしていたので、2年も経つのに入るのは今日が初めてだ。






「仁那ちゃん、ごめんね?

急に入ってもらって…明日は休んでいいからね。」







スタッフルームから出てきた店長が私に言う。







「いえ、大丈夫です。明日も来ます。

元々シフト入ってたんで。」







そう言って、品出しをする。






「そっか…ありがとう。」






店長はポンと私の頭に手をおいて、スタッフルームへ消えてった。






「…………。」






一瞬、パパの手を思い出した。





大きくて、優しくて、ハンドルの握りすぎで、グローブしてるのに豆が沢山潰れてる手。






でも…凄く心地よい手。







< 51 / 89 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop