Dark Light
「そっか。」とあの笑顔を見せた泉さんに私は普通に「うん。」と答えた。







沈黙。








それを破ったのは、いつの間にか私たちの(正確には泉さんの)近くに来ていたグラマラスなお姉さんだった。









「ねぇ~、この子が新しい子ぉ?」








その新しい子という言葉には、感じとりたくない意味が含まれてる気がする。









女の人がその言葉を発した瞬間に泉さんと玲夜の表情が変わった。









「違うよ。この子は。君らみたいな子とは。」








そう言い放った泉さんの声はいつもより数段低く、目は鋭い。










「ふ~ん。嫌な言い方ねぇ。

…ねぇ、あなた。調子に乗らないでよぉ?

所詮、アンタも利用されるだけの道具なんだからぁ。」









……アンタ『も』か。








今の一言で皆の空気が変わったのは分かった。









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