美しく優しいお姫様は探偵で
先輩の真剣な表情に、あのころみたいに心を奪われかける。
「それじゃ、東雲さん。今日はもう遅いですし、また日を改めてお話聞きますね」
女刑事さんがそう言い、二人は帰っていった。
どうして私が疑われてるの……?
そもそも、どうして警察がここに……?
私、病院にしか連絡してないのに……
「もう、最悪……意味わかんない」
とりあえず帰らないと……
これ以上考えたって、答えが出るのは思えないし……
私は自分にそう言い聞かせて、病院をあとにした。