美しく優しいお姫様は探偵で
そして、立ち止まって頭を下げた。
顔を上げると、落ちた髪を耳にかける。
どうしよう……
彼女の行動、一つ一つに目を奪われる。
さっきは皇さんに奪われてたけど……
失礼とわかってるけど、正直比べ物にならない。
「東雲さん……ですよね?」
「は、はい」
妙に緊張して、どもってしまった。
「簡単にですが、りりちゃんに聞きました。もしよかったら、力にならせてください。そのためにも、詳しく聞かせていただけませんか?」
この美しさで、敬語。
二人が美城さんをお姫様扱いする理由、なんとなくわかったかも。
「わかりました」