美しく優しいお姫様は探偵で
小春ちゃんは困惑した顔をしている。
まあ無理もないか。
理由も聞かされないまま、ここに呼ばれたんだし。
でも、よく来ようって気になったな……
「さすがに限界が来ましたか?」
「……はい」
限界?
なんのこと……?
「小春さん、話してくれますね? あそこにいるお二人は刑事です。素直に話したほうがいいですよ」
美城さんは穏やかな声で、小春ちゃんに真実を話すよう促している。
小春ちゃんは今にも泣きそ……う?
小春ちゃん、鞄に手を入れてない?
ていうか、様子がおかしいような……