美しく優しいお姫様は探偵で
全ての女子がイケメン好きだって決めつけるのはどうかと……
って言えない私もどうなんだろう。
それから授業を終えて、小春ちゃんは真っ直ぐ帰っていった。
私は五限まで授業を受けた。
時間は六時過ぎ。
夏で日が長いはずなのに、雲が太陽を隠してるせいで、薄暗い。
「ちょっと肌寒くなってきた……早く帰ろう」
私はいつもより気持ち早めに足を動かした。
「相変わらず、ここは怖いなあ……」
そこは人気のない階段。
ちょっと急な階段だから、夜に歩くのは勇気がいる。
暗いと足踏み外しそうになるからね。