待ってろあおはる

あたし…先輩と一緒にいたい。


少しだけ痛そうな顔をして、先輩は
視線をそらした。

でも…。ちづるちゃん…?と、言いかけた
言葉をさえぎって。

会えなくなってもいい。
それでもいい。
離れたら絶対ダメになるの?
そんなの、わからないじゃないですか!

会えるうちは、会いたい…。
先輩と一緒に…いたいです。

強いあたしの口調に、ビックリしたように
見つめている。
そして、ふわっと笑った。

ちづるちゃん、そんなに強かったんだ…?
ちょっと意外…。

…かなわないわー。と、笑い出した。

な、なにを笑ってるんですか!
バカにされたのかと少し腹が立った。

あ、ごめんごめん!
俺、情けないなぁと思ってさ。
自信が無かったんだな…。
大学入った時も、遠距離でダメになったこと
あってね…。

いきなり、そんな爆弾発言を言う。

先輩には、彼女いたことあったんだ。
そりゃそうだよね…。

遠距離で、ダメになったのか…。

でも先輩。

その彼女は、あたしではないんです。




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