待ってろあおはる
冬は過ぎゆく
冬休みが、どんどんと過ぎて行った。

お互い、会いたいと思いながらも、
会えない日が続いていた。

先輩は先輩で。
地元の友達に誘われてたり。
就職先の説明会やら研修やらがあったり。

あたしはあたしで。
冬休み中のサークル練習日があったり。
電車代のためにバイトしたり。

ちょっとしたズレで、タイミングが合わない。

そして、会えない日に少しずつ、少しずつ…
慣れていく気がしていた。

電話が来ると嬉しい。
電話を切ると寂しい…。

その繰り返しで日々が過ぎていた。

そんな中。
思いがけず会える日が決まった。

サークルの卒業生とのお別れ会!
一泊だそうだ。
やった!やっぱり嬉しい!

でも…。
サークルの人たちには、言いそびれている。
練習来なくなってからのお付き合いでも
あったので…。
そもそも、気づくわけがない。
あたしも、勝手に言っていいかわからなくて。

せっかく会えるけど…。
話せるかなぁ…。

でもでもでも。楽しみの方が大きすぎる。

そうだ、先輩に聞いとこ!
メッセージ書いて送った。

お別れ会、楽しみだね!
やーっと会えるねー。
顔忘れられるかと思ったー。
ピカピカに磨いて行くからっ!ふふ
あのね、サークルのみんなには
内緒なんだよね?
一応確認。
じゃあおやすみなさい。


出かけてるのか、返事が無く…。
寝る寸前に、やっと来た!

寝たかな?
今日は、友達のツテでスーツ仕立てて
もらったから、お礼して飲んで来たー
酔っぱらいでごめんよー
ちづるちゃんあいしてるよー
ほんとだよーおじさんうそつかないよ
おやすみ


んー。すばらしい酔っぱらい。
かわいい。ふふ
結局どうするのかわかんないけど…
まいっか。
楽しみ!

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