待ってろあおはる
もう…言葉がでないほど…嬉しかった。

不安だった気持ちを、わかってくれて。
苦しくても、1人で我慢するなと言ってくれて。
あたしを…必要だと…言ってくれて。
ずっと2人で一緒にいられるようにって…。

うれし…。

もう体の力が入らない…。
先輩の胸に崩れるように寄りかかった…。

ちづる?大丈夫?
心配そうに覗き込む顔が見えた。

だいじょう…ぶ…。
なんだか…安心しちゃって…。

微笑むあたしに、ほっとしたように
先輩も微笑んだ。

忘れたらダメだよ?
ちづるは、俺のものだけど…。
俺だって、おまえのものなんだからな。
返品不可だから。と、笑う。

ゆっくりやってこう。
色んなことがあるだろうさ。
でも、乗り越えていこうよ。な?

お返事は?と、じっと見つめるから。

わかった…。と、見つめ返す。

ほんとにぃ?と、疑うようにふざける。

うん…。誓うよ。

よし。
満足そうに笑う先輩の顔…。

ぎゅーっと抱きしめられる。

すると…ハッと離れて。
ちづる!お腹減ってない?

ん?…うん。お腹減ったね。と、笑うと。

よしよし、よしよし。
食べよ食べよ。
太らしてやる!と、張り切って
ルームサービスのメニューをめくる姿が。
…ほんとに愛しかった。

腰に手を回して、背中から抱きつくと。

あたしの手を握りながら、
くすぐったそうに笑って…。

ほら、ちづる。まずは食べて。
いっぱい食べて!

俺はその後、ちづるをいただきますから。

真面目な顔をしてそんなことを言う。

つい、吹き出してしまって。
オオカミさんでしたか?と、笑うと。

そそ。ちづる限定のね?
だから、はい、どれ食べる?

もう!
…先にこれだけ。

背伸びして、先輩の首に手を回して。
ちゅっと唇にふれると。

ちづる?

ん?

愛してるよ。

…知ってる。
あたしも愛してるよ。

知ってる。

真似しないでよーと、笑い合う。

あれもこれもと、食べさせられた後。

こんなに痩せて…と、あたしの体を
優しく優しく抱いてくれた先輩。

腕の中で…すっぽり包まれて
幸せな…幸せな眠りについた。





< 79 / 102 >

この作品をシェア

pagetop