冬の花火…そして…
『秘密にしときたかったのにさ…ユウサクが告ってくれたからチィも白状するよ。マイって子、知ってるでしょ?』


『えっ!?知ってるけど…何で?』


それは僕の男子校で友人が『出会いをやるよ。』
みたいな感じで紹介してくれたメル友だった。


その時はあまり乗り気ではなかったけど、メールをしていくうちに世間話、恋愛感、などいろいろと打ち明けるようになった。


確かにその子には今日ここに行くと言った。


『マイはチィの高校の親友なんだ。マイと話している時ユウサクっていう人とメールをしているって聞いてもしかしたらって…。』


『そうなんだ…それでこんな所まで…親には何て言ってるの?』


『日本を離れるから最後のワガママで一人旅がしたい!!って言って説得したよ。最後にユウサクにもう一度会いたかったから必死だったんだよ。』


『ほんとに?ありがとう。』


『…。』




『……。』




『チィ…最後の花火…しよっか……。』


僕は重たい口を開いた。


『この花火が終わったら、もうユウサクとの時間…終わってしまうよ…。』


チィが言った。
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