社会は私に死ねと
転落
1
高校卒業を控えた3月に訪れたのは、願ってもいない不合格通知であった。
「志望大学、落ちた・・・」
いま届いたばかりの薄っぺらい速達封筒には、入学試験の不合格通知が虚しく入っていた。
郵便配達のバイクの音が聞こえると同時にネムは勢いよく家を飛び出してポストを見に行った。
すると、案の定数週間前に受験した大学入試の合否結果が届いていた。
一刻でも早く中身が知りたくて、家の玄関で封筒を開けた。
しかし結果は不合格。
ネムは見たばっかりの不合格通知をそっと封筒に入れ直し、無言で自分の部屋に戻った。
暫くして、「お姉ちゃん、どうだった?結果」と妹がドア越しで話しかけてきたが、それに返事をする気力はなかった。
「落ちた・・・私は駄目だったんだ・・・」
ネムは自分に向けてそう呟いた。
自分を少しでも落ち着かせるために。
「志望大学、落ちた・・・」
いま届いたばかりの薄っぺらい速達封筒には、入学試験の不合格通知が虚しく入っていた。
郵便配達のバイクの音が聞こえると同時にネムは勢いよく家を飛び出してポストを見に行った。
すると、案の定数週間前に受験した大学入試の合否結果が届いていた。
一刻でも早く中身が知りたくて、家の玄関で封筒を開けた。
しかし結果は不合格。
ネムは見たばっかりの不合格通知をそっと封筒に入れ直し、無言で自分の部屋に戻った。
暫くして、「お姉ちゃん、どうだった?結果」と妹がドア越しで話しかけてきたが、それに返事をする気力はなかった。
「落ちた・・・私は駄目だったんだ・・・」
ネムは自分に向けてそう呟いた。
自分を少しでも落ち着かせるために。
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