社会は私に死ねと
「どういうこと・・・?」

ネムにはさっぱりわからなかった。

こんな私のどこが羨ましいのか。

私は18歳にして社会からはみ出された存在なのに。


あの時、大学受験に失敗した時、何か他の道へ進んでいたら・・・。

例えば、他の大学へ進路を変えるとか、就職するとか。

そうしていたら、今ごろネムは社会の歯車の一部として動いていたのかもしれない。

しかし、ネムはその道を選ばなかった。

むしろ、選べなかったのだ。

選ぼうとしても、ネムの体が拒否した。
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