社会は私に死ねと
ネムが黙っていると、サイが話始めた。


「あのね、ネム。私、疲れちゃったんだ。

別に興味もない勉強したくもないことを大学で勉強して、やりたくもないサークル活動に勤しんで。

で、やっとゆっくりできると思ったら、これまたやりたくもないアルバイトをしないといけない。

なんで働くかというと、身なりを整えるためよ。

でも、この髪型だって、本当はしたくない。

この服も、本当は着たくない。

それなのに、私はアルバイトをして、着たくない服を買って、したくない髪型や化粧をして街を歩かないといけない。


つまり、これはどういうことかというと、

社会に生きるためには自分を殺さないといけないということなのよ。

私は大学生になって、ようやくそのことを理解したの。

世間の求める大学生像に近付かないと・・・！って。

だから、もうロリータはやめたわ」
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