社会は私に死ねと
ネムは思った。

一度、自分以外のうつ病の患者と会ってみたいと。

しかし、うつ病の患者なんて自分からうつ病ですと公表することはまずなかった。

ネムは病院の待合室でうつ病っぽい患者はいないか探したが、見つけるのは困難であった。


見た目ではわからない。

でも、きっと他のうつ病患者も、社会とうまく馴染めていないに違いない。

ネムはそう確信していた。

どうにかして繋がりを持ちたかった。

しかし、SNSでただ騒いで呟いているだけのメンヘラ女とは関わりたくなかった。

(繋がりを持つなら、私と一緒に世の中を変えようと動いてくれる人じゃないと・・・)
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