気持ちいい恋、始めませんか?
「じゃ、迷惑かけたお詫びとお礼に付き合えよ」



そう言われ、私は高遠さんと二人で食事に行くことになった。


少し洒落た洋風居酒屋さんで、美味しいお酒と食事、それに大好きな人との時間に、私はすっかりいい気分になってしまっていて。


どうでもいいような下らない話をいっぱいしてしまったのだけど、高遠さんは相づちをうって聞いてくれて、時には鋭いツッコミまでいれてくれて。


本当に本当に楽しくて、幸せな時間だった。


だから、欲がでてしまった。
もっと近くに行きたいって。
もっともっと近づきたいんだって。
もっともっともっと一緒にいたいんだって。


お店をでて、『帰るか』と言った高遠さんに、私は正直にその欲を告げた。



『高遠さんが好きでした。ずっとずっと好きでした。今、もっと近づきたいって思っています。もっと、私と一緒にいてもらえませんか?』



高遠さんの目が熱く光ったのもちゃんと覚えている。


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