気持ちいい恋、始めませんか?
高遠さんの寝顔を見ながら考えていた。


これからどうすればいいんだ?


よくある話だと、ベッドをそっと抜け出し姿を消すように帰る、なんてあるけど。
私、壁側だし、跨いだら起こしちゃうしそっとなんてムリだな。


起きるまで私もまた寝ちゃう?
イヤイヤイヤ!
私絶対寝顔ブスだから。
はっ!ヨダレ出してないよね!?
そっと口回りをさわったけど大丈夫そうだ。
危ない、危ない。
先に目が覚めてよかったー。


仕方ない、高遠さんが起きるまでこうしてるしかないのかな。


早く起きて欲しいような、起きないでいて欲しいような。


なんか、いろいろなことが頭の中をよぎるけど、全く解決案が見つからない。


「っ、うるさいよ、さっきからまたブツブツと...」
「っひょえっ!」


閉じていたはずの高遠さんの目があいてるのと、初めて聞いた寝起きの掠れた声にびっくりした。


「ひょえっ、とか、ぬおっとか、お前、効果音を言葉にすんな」


寝起きのくせに、容赦ない的確なツッコミ。


...ってあれ?


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